大人しくおおらかなフトアゴヒゲトカゲ。
『活発に動き回るのが想像付かない』と思っている方も多いのではないでしょうか?
実はフトアゴヒゲトカゲも活発的に動いたりします。
普段大人しくおおらかである性格ゆえに、その行動には原因がある事が多いです。
より良い飼育環境を整えるために、落ち着きがない時や暴れる時の原因を探り解決していきましょう。
フトアゴヒゲトカゲの落ち着きがない原因と対策
落ち着きがない理由として多いのはストレスです。
フトアゴヒゲトカゲにとってのストレスは飼育環境が大きく関係しています。
・飼育温度が高過ぎる
・飼育ケージが狭過ぎる
・運動がしたい
・排泄したい
など上記が落ち着きがない原因として考えられます。
心当たりのある場合はまず飼育環境の改善に努めましょう。
飼育環境を整える上でケージの広さは重要なポイントになります。
フトアゴベビーは小さくて掌にのるサイズ感ですが成長スピードが速く成体になると全長40〜50㎝体重は300〜600gになります。
愛玩動物の爬虫類の中では中型に分離される為、比較的大きな飼育ケースが必要になります。
ケージの大きさは横60㎝×幅30㎝×高さ30㎝は最低限必要になります。
フトアゴヒゲトカゲが成体になった時に上下運動と左右の動きがとれる大きさだと横90㎝×幅45㎝×高さ50㎝がゆったりと飼育できるのでお勧めです。
快適に活動できる適温と運動不足解消方法
落ち着きがない原因と考えられる、飼育環境の温度についてです。
ケージの温度が高くなりすぎると、温度の低いところを探す為、そわそわと落ち着きがない行動をする事があります。
ケージが狭過ぎると温度勾配が作りにくく、ケージ内の温度が高くなりやすいです。
ケージを広くとり、まずケージ全体を25度から28度位に設定しましょう。
その中にバスキングエリア(局所的に暖かいスポット)を作りここのエリアが35度位に設定します。
フトアゴヒゲトカゲの腹部が冷えないようにそこには砂などの床材を引きさらにケージ下にパネルシートを引きじんわり温かいエリアをケージの3分の1くらい作ります。
そうする事でケージが熱くなり過ぎず、ケージ内が広い為上下運動ができるようなレイアウトにすれば運動不足も解消されます。
ケージ内を適温にして運動不足を解消し、適切な食事をさせて絶食を予防する事で便秘の予防もでき排泄もスムーズになります。
激しく動いて暴れる原因は?
フトアゴヒゲトカゲを飼育していると、他の爬虫類とは違って表情や仕草が特徴的です。
フトアゴヒゲトカゲのオスに見られる行動ですが『ボビング』という行動があります。
普段大人しいフトアゴヒゲトカゲが激しく走り頭を上下に振る行動は何か様子がおかしく暴れているように見えます。
最初に見た時、一見病気なのか心配してしまいます。
しかしこの動きには意味があります。
フトアゴヒゲトカゲの生態はまだ解明されてないことも多いのですが、この『ボビング』という行動は諸説ありますが、一般的には求愛行動の一つとして考えられています。
発情期のフトアゴヒゲトカゲのオスに見られる行動です。
またこの行動はメスも行いますが、この場合は威嚇だったり喉を膨らませて怒ったりするときにするそうです。
ちなみにフトアゴヒゲトカゲのメスが発情期に行う求愛行動は、『アームウェービング』と呼ばれオスの『ボビング』受けた後に行う事が多いようです。
この行動もオスや幼体時期のフトアゴヒゲトカゲも行います。
求愛行動以外にも他のフトアゴヒゲトカゲに『自分も同じフトアゴヒゲトカゲですよ〜』と仲間であることを示している意味があると言われています。
フトアゴヒゲトカゲが落ち着きがない原因は?激しく暴れる原因は?【まとめ】
全ての行動に意味がありますが、見た目だけではどうしても全てを理解する事は難しいです。
特に爬虫類は犬や猫とは違い専門誌も情報も少ないです。
ネットだけの情報を鵜呑みにして大きな病気を見逃してしまうこともあります。
生体の様子を観察し明らかに衰弱している、ご飯を食べず体重が激減しているなどの症状があったらすぐに専門医に受診してください。
あなたのペットが元気に生活しているうちに、もしもの備えはしっかりしてください。
『備えあれば憂いなし』です。
お住まいの近くに爬虫類を診てくれる獣医がいるのかを確認しておきましょう。