ヒョウモントカゲモドキはインド北西部からパキスタン、アフガニスタン南部にかけて分布します。
生息地は常夏ではなく四季があります。
降水量が多い時期、湿度が高く蒸し暑い時期、時には雪の降る時期あります。
ヒョウモントカゲモドキは春から夏が活動時期で秋から冬は冬眠に入ります。
日中は岩場に身を隠し、夜になると活発に動き回り昆虫などの餌を捕食します。
地上棲のため立体的な動きはしません。
また手足の裏に吸盤状の趾下薄板(しかはくばん)はないのでガラスなどの壁面によじ登る事はできません。
生息環境と習性を学ぶことで、飼育のヒントになると思います。
ヒョウモントカゲモドキの保温器具の種類と照明器具
ケージ全体を温める暖突。
ケージの一部分だけを温めるパネルヒーター。
ヒョウモントカゲモドキの飼育において、この2つが最も使いやすい保温器具でしょう。
夜行性のヒョウモントカゲモドキには昼行性の爬虫類とは異なり紫外線を浴びてカルシウムを吸収する生き物ではありません。
その為、紫外線照射をするタイプのライトの使用はしてはいけません。
品種によっては明るすぎると体色の発色にも影響が出ます。
飼育者の生体の観察の際、必要に応じて照明器具を設置し使用するようにしましょう。
ヒョウモントカゲモドキにとってヒーターは必要?
ヒョウモントカゲモドキが活動する春から夏の期間をケージ内で再現する必要性があります。
その為、ヒータなどを使用し、過ごしやすい生活環境を作ります。
繁殖させるなどせず、ペットとして飼育するのであればあえて冬の半休眠、冬眠時期を作る必要性はありません。
年間通し過ごしやすい飼育環境を作る為、それぞれのヒータの特徴をしっかり理解し使用しましょう。
おすすめのヒーターと設置の仕方
ヒョウモントカゲモドキの飼育環境をより良い状態にするためのおすすめのヒーターと設置の仕方をお伝えします。
ヒョウモントカゲモドキは変温動物です。
飼育温度は25度から30度、湿度40%から60%がおすすめです。
飼育温度が低くなると代謝が悪くなり餌を取らなくなる個体もいます。
また乾燥しすぎたり、飼育温度が高くなりすぎると綺麗に脱皮ができなくなります。
その為、適切な温度と湿度を保つために温度変化の激しい場所にケージの設置するのは避けましょう。
保温するにはシートヒーターがおすすめです。
シートヒーターはケージの外側に敷いたり側面に当てたりと設置する位置を自由に決められ、使い勝手が良いです。
シートヒーターを使用する際はケージの底面積の3分の1の位置を温めるようにしましょう。
ヒョウモントカゲモドキを初めとする多くの爬虫類が自力で体温を調節することができません。
ケージの底面積を全て温めず、生体の逃げ場を作ってあげましょう。
人間の生活環境で飼育する場合の注意点と対策
日本で飼育する場合は、夏期はこの保温器具は使用しなくても大丈夫でしょう。
ただ人間の生活環境内で飼育する場合ですと、夏期の冷房の使用により思いがけず飼育温度が下がってしまいます。
必要に応じて保温器具をつけましょう。
冬季、温度が下がる時期は上記の方法でヒーターを必ず設置しましょう。
因みに私の住む地域は冬がとっても寒く、上記の方法だけでは飼育温度が保てません。
その為、上記の方法にプラスしてみどり商会が出している『暖突』を使用します。
この保温器具はケージ全体を緩やかに温める保温器具です。
取り付ける位置はケージ内、上部です。
その為、暖突を取り付ける際は飼育ケージの高さがあるものがおすすめです。
取り付けに少し手間はかかりますが、冬が寒い地域にお住まいの方にはおすすめの保温器具です。
飼育ケージのメーカーによっては暖突が取り付けられる構造になっている物もあります。
ヒョウモントカゲモドキにヒーターは必要?より良い飼育環境の作り方と注意点【まとめ】
体温を自力で調節できる人間と違い、飼育対象が外温に左右される変温動物である爬虫類である事を忘れず、温度と湿度の管理は特に注意が必要です。
ヒョウモントカゲモドキが過ごしやすく病気なく長生きできるよう、より良い環境を作りましょう。