混泳で起こりえるトラブルといえば、互いに喧嘩する、片方の種類が一方的にいじめる、食べるなどがあります。
「グッピーに始まりグッピーに終わる」という言葉があるように、アクアリウム初心者の方も飼育しやすいため、水槽の主役、脇役に関わらず飼育されることの多いグッピー。
水槽のお掃除屋さん、コケ取り生体として飼育されることの多いエビ。
混泳させる生体(タンクメイト)として定番ともいえる組み合わせですが、実際の相性はどうなのでしょうか?
グッピーはエビを食べることはあるのでしょうか?
エビがグッピーを食べるとはあるのでしょうか?
今回は、実際にこの2種のみを混泳させた経験と生体の特徴を基に、どのようなトラブルが起こるか、そのトラブルの対処法や基本的な飼い方を解説していきたいと思います!
グッピーはエビを食べる?混泳させる際の注意点
野生化でのグッピーは、プランクトンなどの微生物や、柔らかいコケなどを食べています。
雑食性のグッピーは、目についた食べられそうなものをとりあえず口に入れてしまい、食べられるものなら食べるほどなんでも食べてしまいます。
口に入る大きさなら、自分で産んだ仔だろうと食べてしまうほど本当に何でも食べてしまいます!
ある程度成長したエビは、体が大きくなりエビ自身に逃げる力が備わるため食べられてしまうことは少ないです。
しかし、孵化したてのエビ(稚エビ)や脱皮直後のエビは、殻が柔らかいため食べられてしまうことがあります。
逆に、エビがグッピーに攻撃することはほぼありませんが、エビなら何でも混泳出来るという訳ではありません。
注意が必要なのは、スジエビなどのテナガエビの仲間です。
これらのエビは、肉食傾向が強い雑食性で小魚や水生昆虫を食べるため、混泳させてしまうとほかの魚を食べることがあります。
実際に、私がヌマエビだと思って野外採取したエビがスジエビの仲間で、混泳させていたメダカが食べられてしまったことがあります……
グッピーとの相性をエビの種類別でご紹介
ミナミヌマエビ
ミナミヌマエビは、他のエビと比べると地味ですが、安価でグッピーに限らず多くの熱帯魚との相性がいい万能コケ取り生体です。
繁殖能力が高く、気を遣わなくても勝手に増えていることも多いです。
攻撃性も低く、大人になればグッピーに食べられることはなくなります。
しかし、先述した通り、稚エビは小さく柔らかいためグッピーのいいおやつになる可能性があります。
最初に、ある程度の数を導入しておき、エビが好む水質にすれば、食べられる以上に増えることもあります。
グッピーを優先して飼育したい方には特におすすめです!!
ビーシュリンプ類
主役の魚にも劣らないくらい綺麗でかわいい種類が豊富なビーシュリンプ。
エビの中でも小さく繊細な部類で、ミナミヌマエビと比べても一回り小さい上に増えるペースは遅めです。
小さいということは、それだけグッピーに食べられやすいということです。
混泳させる場合は、流木や水草で隠れ家を作ってあげたり、高さのある水槽を使用しましょう!
個人的には、高さが40cmあれば高さによる棲み分けができると思います!
ヤマトヌマエビ
コケ取り生体の中でもトップクラスの能力を誇るヤマトヌマエビですが、肉食傾向も高いエビなので入れすぎには注意が必要です。
多く導入すればその分早くコケは減りますが、コケがなくなると水草や魚を食べることがあります。
そのため、コケが無くなったらエビ用の餌を与える必要があります。
ヤマトヌマエビをグッピーと混泳させる場合は、少ない数から始め気長に様子を見ましょう。
混泳で起こるトラブルと対処方法
グッピーがエビ、稚エビを襲ってしまう場合
餌を十分に与えていてもグッピーがエビを食べることがあります。
その場合、エビがグッピーに襲われやすい環境になっていることが多いです。
レイアウトを複雑にしたりしてえびの逃げ場、隠れ家を増やしてあげましょう。
特にモスという水草は、茂みを作りやすくエビのごはんにもなるためおすすめです。
エビがグッピーを襲ってしまう場合
飼育しているエビの食性を調べましょう。
飼育しているエビが肉食傾向の強いエビの場合は、別の水槽に移すか、エビ用の餌を用意しましょう。
ザリガニの餌や冷凍赤虫、魚の切り身に餌付くことが多いです。
そうでないエビの場合、魚が弱っている可能性があります。水質の異常や水温を見直しましょう。
エビが増えない場合
エビが抱卵しているのに増えない場合は、混泳している生体に食べられている可能性が高いため、前述の対策やエビを追加で導入することが有効です。
エビが、抱卵すらしない場合は、水質や水温が適切ではない可能性が高いです。
今一度エビに適した水質か調べてみましょう。
(ヤマトヌマエビは、汽水で繁殖するため通常の飼育環境では増えません。)
グッピーはエビを食べる?混泳させる際の飼い方や注意点を解説!【まとめ】
熱帯魚もエビも色鮮やかで魅力的な生体ですよね。
あれも、これも、と同じ水槽に入れてしまうと、悲しいことになってしまうかもしれません。
混泳をさせる際は、自分で調べたりアクアショップの店員さんに質問したりしても問題ないかを確認してから行いましょう。
時間や手間がかかるからこそ、好きな生体同士をうまく混泳させられた時の嬉しさはひとしおです。
最初からうまくいかずとも、試行錯誤をして理想のアクアリウムライフを!